修理店:ストックリペア(埼玉県熊谷市)
修理対象:iPhone6sPlus
症状:突発的起動不良
修理内容:基板修理・データ復旧
依頼元:修理店様からの代行修理依頼
はじめに
こんにちは、埼玉県熊谷市でiPhone基板修理・データ復旧を専門に行っているストックリペアです。今回は修理店様からの代行修理依頼で、iPhone6sPlusの突発的な起動不良について詳しくご紹介いたします。
このような症状でお困りの方や、大切なデータを取り出したい方にとって参考になる内容となっております。当店では全国からの郵送修理にも対応しており、修理店様はもちろん、個人のお客様からのご依頼も承っております。
症状の詳細と初期診断
今回お預かりしたiPhone6sPlusは、「リンゴループがおきてその後全く端末の反応がなくなってしまった、新しいバッテリーをつけても改善されなかった」とご相談頂きました。充電器を接続しても充電表示が出ず、強制再起動の操作を行っても全く反応がない状態でした。
このような症状の場合、基板レベルでの故障が疑われます。画面割れやバッテリー劣化といった物理的な問題とは異なり、目に見えない電子部品の故障のため、専門的な診断技術が必要となります。
分解作業と顕微鏡による詳細検査
まず、端末の完全分解を行いました。iPhone6sPlusの分解には以下の手順が必要です:
- フロントパネルの取り外し
- バッテリーコネクタの切断
- 各種フレックスケーブルの取り外し
- メイン基板の摘出
メイン基板を取り出した後、高倍率顕微鏡を使用して基板表面の詳細検査を実施しました。この段階では、コンデンサやIC、抵抗器などの電子部品に物理的な損傷がないかを確認します。外観上は特に異常は見当たりませんでしたが、電気的な故障の可能性が高いため、次の段階の検査に進みました。

電流テストによる短絡箇所の特定
基板に直接電流を流して起動テストを行ったところ、電源が全く入らず、どこかで短絡(ショート)が発生していることが判明しました。
短絡している箇所を特定するため、専用のテスターを使用して各電源ラインの抵抗値を測定しました。正常な基板であれば一定の抵抗値を示すはずですが、短絡している箇所では異常に低い抵抗値が検出されます。
サーモグラフィーカメラによる熱源調査
短絡箇所の正確な位置を特定するため、サーモグラフィーカメラを使用した熱源調査を実施しました。短絡している部品は電流が異常に流れるため発熱します。この熱を画像として可視化することで、問題のある部品を正確に特定できます。

調査の結果、基板上の特定の箇所で異常な発熱が確認されました。回路図と照合して詳しく調べたところ、BOOSTラインと呼ばれる電源制御回路のコンデンサが発熱源であることが判明しました。
BOOSTライン故障の詳細分析
BOOSTラインは、iPhoneの電源管理において非常に重要な役割を果たしています。この回路は、バッテリーからの電圧を各部品に適切に供給するための昇圧回路で、ここが故障すると端末全体が起動しなくなります。
今回故障していたのは、このBOOSTライン上にあるコンデンサでした。コンデンサは電気を一時的に蓄える部品ですが、過電圧や経年劣化により内部で短絡を起こすことがあります。特に純正以外の充電器を使用した場合、電圧や電流の不安定さによりこのような故障が発生しやすくなります。

コンデンサ交換による修復作業
故障したコンデンサの交換作業を開始しました。iPhone基板上のコンデンサは非常に小さく、交換には高度な技術と専用の設備が必要です。
作業手順は以下の通りです:
- 故障したコンデンサの除去(ホットエアーステーション使用)
- 基板パッドのクリーニング
- 新しいコンデンサの実装(リフロー技術)
- はんだ付けの品質確認
コンデンサ交換後、再度電流テストを実施したところ、短絡が解消され正常な抵抗値が確認できました。


修復確認と起動テスト


基板を元の筐体に組み戻し、起動テストを実施しました。電源ボタンを押すと、無事にAppleロゴが表示され、正常に起動することを確認できました。さらに以下の動作確認も実施しました:
- 充電機能の確認
- 各種センサーの動作確認
- Wi-Fi、Bluetooth接続の確認
- カメラ、スピーカー機能の確認
すべての機能が正常に動作することを確認し、修理は完了となりました。
データ復旧成功とお客様への説明
今回のお客様は「端末内部に家族の大切な写真や動画が保存されている」とのことで、データ復旧が最重要課題でした。幸い、今回の故障は電源管理部分のみで、データを保存しているNANDフラッシュメモリには影響がありませんでした。
端末が正常起動したことで、お客様の大切なデータは完全に保護され、そのまま使い続けることが可能となりました。お引き渡しの際には、故障の原因と修理内容について詳しくご説明させていただきました。
純正充電器使用の重要性
お客様への聞き取り調査の結果、やはり純正以外の充電器を日常的に使用されていたことが判明しました。これは今回の故障の主要因と考えられます。
純正以外の充電器には以下のリスクがあります:
- 電圧の不安定さによる電子部品への過負荷
- 電流制御の不備によるコンデンサ等の劣化促進
- ノイズ発生による基板回路への悪影響
- 安全回路の不備による突発的な故障リスク
純正充電器は価格が高いように感じられるかもしれませんが、端末の寿命を考えると非常に重要な投資です。特に大切なデータが保存されている端末の場合、予防策として純正品の使用を強くお勧めします。
ストックリペアの基板修理サービス
当店では、今回のような基板レベルの修理を専門に行っております。他店で「修理不可」と診断された端末でも、諦める前に一度ご相談ください。以下のような症状に対応しています:
- 突発的な起動不良
- 水没による基板損傷
- 充電不良・電源系統の故障
- タッチ操作不良
- カメラ・音声系統の故障
- Wi-Fi・通信系統の故障
郵送修理について
当店では全国からの郵送修理に対応しております。遠方のお客様でも安心してご利用いただけるよう、以下のサービスを提供しています:
- 事前見積もり(無料診断)
- 修理過程の詳細報告
- データ復旧優先での作業対応
- 修理後の動作確認書類の提供
個人のお客様はもちろん、修理店様からの代行修理も承っております。技術的に困難な案件や、設備が不足している修理についてもお気軽にご相談ください。
まとめ
今回のiPhone6sPlus基板修理事例では、BOOSTライン上のコンデンサ故障による起動不良を、サーモグラフィー調査により正確に特定し、部品交換により完全復旧することができました。お客様の大切なデータも無事に保護され、端末は正常に動作するようになりました。
このような故障は予防が最も重要です。純正充電器の使用、適切な温度環境での使用、定期的なバックアップの実施など、日頃からの注意が端末の寿命を大きく左右します。
もし同様の症状でお困りの場合は、データを失う前に専門店での診断をお勧めします。当店では常にお客様のデータ保護を最優先に、最新の技術と設備で修理を行っております。
ラインで簡単問い合わせ!
最後に
iPhoneの起動不良や充電が出来ない、リンゴループになってしまった、
端末を水没してしまって電源が入らなくなってしまったなどお困りの場合は
当店にご相談下さい。
iPhone・iPadは急に電源がつかなくなってしまう場合が時としてあります
その場合でも端末内部の基板にはデータが残っていますのでデータはあきらめないでください。
当店にご相談頂ければデータ復旧可能です。
端末内部には大切な写真データやお仕事で利用しているものなどもあると思います、
直ぐに対応してもらいたい場合も柔軟に対応可能です。
全国のiPhone修理店でiPhoneの基板修理が対応可能なわけではありません、
ほとんどは基板修理を受け付けを行ってから修理のできる会社や店舗に依頼しています。
当店ではそのような依頼も受けています。数少ない基板修理対応の店舗です。
直接ご依頼いただける場合は優先的に対応しております。お急ぎの場合はまずご相談ください。
修理店様からの代行修理依頼可能です。
基板修理以外のiPad代行修理や任天堂switch修理、androidスマホ修理も対応可能です。
[対応機種]
iPhone・iPad・androidスマホ・任天堂Switch
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