ストックリペア

Nintendo Switch 起動ロゴフリーズの基板修理事例 – Wi-Fi/Bluetoothチップ交換によるデータ復旧成功


こんにちは、埼玉県熊谷市のストックリペアです。今回は、さいたま市のお客様から郵送でご依頼いただいたNintendo Switchの起動不良修理事例をご紹介します。「Switchデータ復旧」や「Switch基板修理」をお考えの方に、実際の修理工程と技術的なポイントを詳しくお伝えしていきます。

故障症状とお客様からのご相談内容

お客様からお預かりしたNintendo Switchは、電源を入れると最初の「Nintendo」ロゴは表示されるものの、2回目のロゴ画面で完全に停止してしまい、それ以上起動が進まないという症状でした。

強制再起動や充電器の確認など、お客様ご自身でできる対処法は既に試されていましたが、改善せず。何より心配されていたのは、お子様が何百時間もプレイしたゲームのセーブデータが残るかどうかでした。

このような「ロゴフリーズ」症状は、Switch修理の中でも比較的多い故障パターンの一つですが、原因特定には専門的な診断が必要です。

Switchの起動シーケンスとフリーズのメカニズム

まず、Nintendo Switchがどのように起動するのか、そのメカニズムを理解することが重要です。

正常な起動シーケンス:

  1. 1回目のロゴ表示 – ブートローダーが起動し、ハードウェアの基本チェックを実行
  2. 2回目のロゴ表示 – システムOSが読み込まれ、各種ハードウェアの初期化処理を実行
  3. ホーム画面表示 – すべてのハードウェアチェックが完了し、通常動作モードへ移行

今回のように2回目のロゴで止まるケースは、システムの初期化プロセスで何らかのハードウェアチェックに失敗していることを示しています。この段階では、以下のような部品の異常が考えられます。

  • Wi-Fi/Bluetoothチップの故障 (約90%の確率)
  • メモリチップの不良
  • CPU周辺の電源回路異常
  • eMMC(内蔵ストレージ)の損傷

一般的な再起動や初期化では改善しない、基板レベルの物理的な故障が疑われる状態です。

分解作業と基板の取り出し

修理を開始するにあたり、まずSwitch本体を慎重に分解していきます。

背面の精密ネジを外し、金属製のシールドプレート、ヒートシンク、冷却ファンを順番に取り外していきます。Switchの基板は非常に高密度な実装がされており、複数の層から成る多層基板構造です。分解時には以下の点に細心の注意を払います。

  • 静電気対策 – 基板上のICチップは静電気に非常に敏感
  • ケーブル類の保護 – ディスプレイやバッテリーの接続ケーブルを損傷しないよう慎重に外す
  • ネジの管理 – 長さや形状が異なる複数のネジを正確に管理

基板を取り出したら、まず肉眼で焦げや変色、腐食、物理的な損傷がないか確認しました。今回は外観上、明らかな異常は見られませんでした。

顕微鏡による精密検査と故障箇所の特定

ここからが基板修理技術者の真価が問われる工程です。実体顕微鏡を使用して、基板全体を詳細にスキャンしていきます。

倍率を20倍〜40倍に設定し、起動プロセスに関わる重要なICチップ周辺を一つずつチェックしていきます。特に注目したのは以下の部品です。

  • Wi-Fi/Bluetoothチップ(BCM4356XKUBG / CYW4356XKUBG) – Broadcom製の無線通信IC
  • 電源管理IC(M92T36など) – 各種電圧供給を制御
  • メモリチップ – システムデータの一時保存
  • CPU周辺回路 – プロセッサへの電力供給回路

顕微鏡で観察していくと、Wi-Fi/Bluetoothチップの周辺に微細なはんだクラック(亀裂)の痕跡を発見しました。これは、落下や衝撃によってBGA(ボールグリッドアレイ)接合部に物理的なストレスがかかり、はんだボールが基板から剥離しかけている状態です。

なぜWi-Fiチップで起動が止まるのか?

ここで多くの方が疑問に思われるでしょう。「Wi-Fiを使っていないのに、なぜWi-Fiチップの故障で起動できなくなるの?」

実は、Nintendo SwitchのWi-Fi/Bluetoothチップは、単なる無線通信機能だけでなく、システムの起動プロセスにも深く関与しているのです。

起動時の動作:

  • 電源投入時、システムは全てのハードウェアデバイスに対して初期化命令を送信
  • Wi-Fi/Bluetoothチップも初期化応答を返すことが期待される
  • チップが故障していると、応答がないか異常な応答を返す
  • システムはハードウェアチェック失敗と判断し、起動シーケンスを停止

つまり、ユーザーがWi-Fi機能を使用していなくても、チップ自体が正常に動作していないと起動できないという設計になっているのです。

Wi-Fi/Bluetoothチップ交換作業 – 精密リワーク技術

故障箇所を特定したら、いよいよチップ交換作業に入ります。この作業は、Switch基板修理の中でも最も高度な技術を要する作業の一つです。

新型switch基板修理

使用する専門機材

  • 熱風リワークステーション – チップを安全に取り外すための精密温度制御装置
  • 実体顕微鏡 – 作業中の視野確保(20〜60倍)
  • デジタルマルチメーター – 電気的な導通確認
  • フラックス(はんだ付け助剤) – はんだ接合の品質向上
  • BGAステンシル – 新しいチップのはんだボール配置用
  • はんだペースト – 微細なはんだボールの形成用
  • 交換用Wi-Fiチップ – 正規品または高品質互換品

チップ取り外し工程

  1. 周辺部品の保護
    • マスキングテープやカプトンテープで周辺の小型部品を保護
    • 熱の影響を最小限に抑えるため、ヒートシールドを配置
  2. フラックスの塗布
    • 故障したチップの周囲にフラックスを均一に塗布
    • 古いはんだを溶かしやすくし、酸化を防ぐ
  3. 熱風による加熱除去
    • 温度設定:480~500℃(チップの種類や基板の状態により微調整)
    • 風量設定:中程度(強すぎると周辺部品が飛ぶ危険)
    • 円を描くように均一に加熱し、はんだが完全に溶けるのを待つ
    • ピンセットでチップを軽く持ち上げ、抵抗なく外れることを確認
  4. パッドのクリーニング
    • はんだ吸取線を使用して古いはんだを丁寧に除去
    • IPAアルコールでフラックス残渣を清掃
    • 顕微鏡で各パッドの状態を確認(剥離や損傷がないか)
新型switch基板修理

新しいチップの実装工程

  1. はんだボールの形成
    • BGAステンシルを使用して、新しいチップの接点にはんだボールを配置
    • リフローオーブンまたはホットプレートで加熱し、均一なはんだボールを形成
  2. チップの配置
    • 基板側のパッドに薄くフラックスを塗布
    • 顕微鏡下で、チップを正確な位置に配置(0.1mm以下の精度が必要)
  3. リフローはんだ付け
    • 熱風リワークステーションで再度加熱
    • 温度プロファイルに従い、予熱→はんだ溶融→冷却の工程を実施
    • はんだが完全に溶けて接合されたことを確認
  4. 検査と導通確認
    • 顕微鏡で全ての接合部を目視検査
    • マルチメーターで主要な信号線の導通を確認

基板を過熱しすぎると周辺部品にダメージを与え、温度が低すぎるとはんだが十分に溶けません。温度管理と作業タイミングのコントロールが極めて重要なのです。

新型switch基板修理

動作確認と起動成功 – データ復旧完了!

Wi-Fiチップの交換が完了したら、基板を本体に戻して通電テストを行いました。

バッテリーを接続し、電源ボタンを押すと…

1回目のNintendoロゴが表示され、画面が暗転。そして2回目のロゴも無事に通過…ホーム画面が表示されました! 完全に起動成功です。

新型switch基板修理

さらに、以下の全ての機能が正常に動作することを確認しました。

ゲームの起動 – 複数のタイトルが問題なく動作
セーブデータの確認 – お客様の大切なゲーム記録がすべて保持されている
Wi-Fi接続 – 正常にネットワークに接続し、アップデートも可能
Bluetoothコントローラー – Joy-ConやProコンが正常にペアリング
eShopへのアクセス – オンライン機能も正常動作

そして最も重要なのが、お客様が何百時間もプレイされたゲームのセーブデータが、完全に保持されていることです。ポケモン、ゼルダ、スプラトゥーンなど、思い出の詰まったデータが無事に残りました。

メーカー修理との決定的な違い – なぜデータが守れるのか

任天堂の公式修理に出した場合、基板故障と判断されると「基板交換」または「本体交換」の対応となり、セーブデータは100%消去されてしまいます。

メーカー修理の対応

  • 故障診断 → 基板不良と判定 → 基板丸ごと交換
  • データは全て消去され、工場出荷状態で返却
  • Nintendo Switch Onlineの「セーブデータお預かり」非対応ゲーム(ポケモン、スプラトゥーン、あつ森など)のデータは完全に失われる

基板修理専門店の対応(当店の場合)

  • 顕微鏡レベルの精密診断 → 故障部品のみを特定
  • データが保存されているeMMCには一切手を加えず、故障したチップのみを交換
  • セーブデータ、ダウンロードソフト、アカウント情報すべて保持

この違いは非常に大きく、数百時間のプレイ記録や子供の思い出を守れるかどうかという点で、多くのお客様から感謝のお言葉をいただいています。

まとめ – Switch基板修理とデータ復旧について

今回の修理事例では、ロゴフリーズの原因がWi-Fi/Bluetoothチップの故障であることを顕微鏡検査で特定し、精密なチップ交換作業によって完全復旧することができました。

このような「起動はするが途中で止まる」症状は、見た目では判断できない基板レベルの微細な故障であることが多く、専門的な診断技術と修理技術が必要です。

当店の強み

顕微鏡レベルの精密診断 – 故障箇所をピンポイントで特定
データ保持修理 – セーブデータを守ることを最優先
郵送修理対応 – 埼玉県外からも全国対応可能
豊富な修理実績 – iPhone/iPad基板修理で培った技術をSwitchにも応用

埼玉県熊谷市のストックリペアでは、Nintendo Switchの基板修理やデータ復旧に豊富な経験と専門機材を備えております。さいたま市をはじめ、全国からの郵送修理にも対応しておりますので、「大切なセーブデータを諦めたくない」「メーカーで修理不可と言われた」という方も、ぜひ一度ご相談ください。

対応修理:

  • ✅ Switchデータ復旧
  • ✅ Switch基板修理
  • ✅ 起動不良・ロゴフリーズ
  • ✅ Wi-Fi/Bluetooth接続不良
  • ✅ 充電不良・電源トラブル
  • ✅ ブルースクリーン修理
  • ✅ エラーコード対応

あなたの大切なSwitchとゲームデータを、確かな技術で復活させます。お気軽にお問い合わせください。


埼玉県熊谷市 ストックリペア
iPhone・iPad・Switch基板修理専門店
郵送修理受付中 / データ復旧率98%以上

ラインで簡単問い合わせ!

iPhoneの起動不良や充電が出来ない、リンゴループになってしまった、
端末を水没してしまって電源が入らなくなってしまったなどお困りの場合は
当店にご相談下さい。
iPhone・iPadは急に電源がつかなくなってしまう場合が時としてあります
その場合でも端末内部の基板にはデータが残っていますのでデータはあきらめないでください。
当店にご相談頂ければデータ復旧可能です。
端末内部には大切な写真データやお仕事で利用しているものなどもあると思います、
直ぐに対応してもらいたい場合も柔軟に対応可能です。
全国のiPhone修理店でiPhoneの基板修理が対応可能なわけではありません、
ほとんどは基板修理を受け付けを行ってから修理のできる会社や店舗に依頼しています。
当店ではそのような依頼も受けています。数少ない基板修理対応の店舗です。
直接ご依頼いただける場合は優先的に対応しております。お急ぎの場合はまずご相談ください。

修理店様からの代行修理依頼可能です。
基板修理以外のiPad代行修理や任天堂switch修理、androidスマホ修理も対応可能です。

[対応機種]
iPhone・iPad・androidスマホ・任天堂Switch

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定休日:日曜・祝日
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